AMED 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業
抗毒素製剤に関する総合的な対策に資する研究[阿戸班]

ボツリヌス

botulism

ボツリヌス症はClostridium botulinum が産生する神経毒素によって、致死に至る急性の全身性麻痺を生じます。ボツリヌス抗毒素の効果に関するRCTは施行されていませんが、使用群においては死亡例が少ないことが報告されています。本邦ではボツリヌス毒A、B、E、Fに対する抗毒素が製造されます。

ボツリヌス症(乳児)の症状:体に力が入らない。呼吸困難。便秘。

ボツリヌスについて

 ボツリヌス症は、Clostridium botulinumが産生する神経毒素によって、致死に至る急性の全身性麻痺を生じる1)。ボツリヌス抗毒素の効果に関するRCTは施行されていないが、使用群においては死亡例が少ないことが報告されている2)。本邦ではボツリヌス毒A、B、E、Fに対する抗毒素が製造され、テロリズムに対しても対応できるように保管されている3)。

1) Yiannakopoulou E. Serious and long-term adverse events associated with the therapeutic and cosmetic use of botulinum toxin. Pharmacology 2015;95:65-9.
2) Tacket CO, Shandera WX, Mann JM, et al. Equine antitoxin use and other factors that predict outcome in type A foodborne botulism. Am J Med 1984;76:794-8.
3) Rainey GJ, Young JA. Antitoxins: novel strategies to target agents of bioterrorism. Nat Rev Microbiol 2004;2:721-6.