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2022.09.15
10月21日に熊本で抗毒素製剤の必要性を論じるシンポジウムが開催されます。
この度、「日本の抗毒素製剤の必要性を論じる会」を熊本保健科学大学で開催させて頂くことになりました。熊本県で開催する理由は、破傷風とジフテリアウマ抗毒素が阿蘇村小国町出身の北里柴三郎により開発され、県内のKMバイオロジクス株式会社において抗毒素製剤の製造と品質管理がおこなわれ、その知識と技術が継続されている地であるためです。
抗毒素製剤はマムシ、ハブ咬傷の治療用抗毒素を始め、毒素性細菌感染症のジフテリア症、ガスえそ疾患、ボツリヌス症の患者治療において最後の救命手段となる医薬品です。年間の患者発生は極めて稀であることから社会的認識度が低いものの、医療現場になくてはならない医薬品であり、その重要性と必要性を疑う余地はありません。
今回演者として行政部門である厚労省、AMED、国家検定機関である感染研、製造を担っているKMバイオロジクス、蛇毒を供給する蛇族学術研究所、および医療現場の専門家の先生方から抗毒素製剤に関係する現状と問題点をお話しいただくことになりました。今までにない抗毒素分野のシンポジウム形式の企画であり、是非多数の皆様のご参加を心からお願い申し上げます。
2022年9月吉日
熊本保健科学大学
生物毒素・抗毒素共同研究講座 髙橋元秀